結論から申し上げますと、近視の人も、遠視や正視の人たちと同様に老眼(以下、老視)になります。人によって時期が異なるだけです。老視とは加齢によって手元にピントを合わせる力(=調節機能)が衰えてくるために起きる現象です。近視の人でも、本や新聞などの細かな文字を読むときに、コンタクトやメガネを外した方が見やすくなる時期が来るようになります。これは、遠くを見るために必要な度数のままでは、手元にピントが合いづらくなるからです。
近視の人は元来、遠くのものが見えにくく、手元が見やすいので、なかなか手元の見づらさに気づきにくいということがあります。また、近視の度数を弱めることによって手元を見やすくすることができるため、老視になっていることに気づかないこともあるのです。
老視という言葉のイメージに惑わされ、手元の細かな文字を無理して見ようとすることの方がストレスとなりますから、そのときの視力の状態に合わせてレンズの度を決めていただくことが、快適な視生活につながります。今はとても優れた遠近両用のレンズが出ていますので、その時期になったら試してみるのもいいかもしれませんね。
「コンタクトレンズの寿命」というのは、目に合わなくなってきたことだけで決まるものではありません。レンズの状態が使用するのに適しているかどうか、併せて考える必要があります。
一般的に「目に合っているかどうか」については、
◆度数が日常生活をおくる上で適正か
◆カーブが角膜(黒目)の形にあっているか
―で判定されます。例えば、遠くを見るための度数が必要以上に入っている状態(過矯正)であれば、疲れ目の原因になります。また、カーブが合わなくなっていれば、角膜にキズをつけたり、装用感が悪くなります。
また、そのほかにも確認しなければならないことがあります。例えば、どんなに丁寧にケアをされていても、長期間使用していると、見えないほどの小さなキズがついてきますし、涙に含まれるタンパクなどの汚れも蓄積してきます。特にキズは、割れたり、欠けたりする原因になるだけではなく、汚れがたまりやすいスポットにもなってしまいます。さらに蓄積した汚れは涙をはじくため、強い乾燥感を覚えたり、白い膜がかかったようになり、見え方が悪くなってしまいます。
目が渇くような感じが強いとか、見え方が悪くなったと感じた時は、レンズの寿命が近づいてきたサインかもしれません。調子よく使われているときから定期的に眼科の検査を受けて、目とレンズの状態をチェックされることをお勧めします。
「仕事をしていると、時間が経つにつれて目が乾燥してくるように感じる」という方は少なくありません。
職場のエアコンによって、空気が乾燥状態になることが原因のひとつに挙げられます。デスクワークが多いということなので、パソコンの画面を長く見続けていることも原因のひとつかもしれませんね。パソコンを使わない、というわけにはいかないと思いますので、まずご自身でできることをアドバイスさせていただきます。
まず、まばたきの回数を意識して増やしてみてください。画面に集中しすぎると、知らない間にまばたきの回数が少なくなるからです。もうお分かりだと思いまが、涙が潤うことで、目を乾燥から守ることができるのです。
次に、椅子の高さを調節して、少し高い位置から下眼づかいで作業をすると効果がでることもあります。これは目の見開き具合が小さくなるので、多少なりとも乾燥を防げるからです。
それでもなかなか改善されないときは、人口涙液などを点眼するという方法もあります。ただし、人口涙液や点眼薬を用いる場合は、まず眼科医にご相談されてから、お使いになるようにしてください。
黒目の部分からコンタクトレンズがずれたとしても、まぶたの裏側は袋状になっていて、行き止まりになっていますから、レンズが眼の裏側に入り込んでしまうことはありません。ご安心ください。
初めてのハードコンタクトということで、ご心配なさるお気持ちはよくわかります。レンズをつけたまま眠ってしまうと眼が酸素不足になり、障害を起こすリスクが高くなりますので、眠るときはレンズを外してください。
眼も酸素を必要としているのですが、角膜には血管がないため涙を介して空気中から必要な酸素を得ています。ところが、就寝中などまぶたを閉じると、角膜はまぶたによって大気と遮断されるため、裸眼の場合であっても酸素供給は1/3程度まで低下すると言われています。つまり眼は酸素不足状態になるのです。それに加えてコンタクトレンズを装用したまま眠ってしまうと、その影響はさらに大きくなってしまうのです。
眼が酸素不足になると、角膜上皮が剥がれやすくなったり、雑菌が付着しやすくなります。また長期的には、再生しない角膜内皮細胞の減少を加速させたり、角膜に血管が侵入してくるなどのトラブルも起こりやすくなります。短時間のうたた寝でも、眼にとっては悪影響が及びますので、大切な目を守るためにも寝る前には必ずレンズを外すようにしてください。
※市販されているレンズには、就寝中も装用可能な「連続装用」の認可を取っているレンズもありますが、それでも眠るときはレンズを外すようにしてください。
※連続装用の必要がある場合は医師の指示に基づいて行ってください。
これまで使われていた近視用のレンズがスペアレンズとして使用可能なレンズでしたら、用途に合わせて使い分けしていただいても大丈夫です。ただし使い分けする場合、使わない方のコンタクトレンズのケアを、下記のようにしっかり行ってください。
◆次に使う予定が1週間以内の場合
①はずしたレンズを洗浄液でこすり洗いし、水道水ですすいでください。
②その後に保存液の入ったケースに収納、保存します。
◆次に使う予定が1週間以上先の場合
まずは1週間以内のケアの方法(上記①・②)と同じですが、それ以降も保存液中で保存する場合は、保存液を1週間ごとに交換してください。
保存液中に保存しない場合は、レンズケースに入っている保存液を捨て、レンズケースとレンズを水で十分すすいだ後、しっかり自然乾燥させたレンズケースに保存してください。
無機系の研磨剤が入っているケア用品はお使いにならないでください。無機系の研磨剤は、「やすり」「たわし」などと同様に汚れなどを削り落とすことでレンズをきれいにするからです。
研磨剤入りのケア用品を使うと、油脂やタンパク汚れなどと一緒にレンズも削ってしまい、レンズの表面を傷めてしまう可能性があるのです。
当社では、遠近両用や強度角膜乱視用のレンズなど、特に微細な加工を施すことが必要なレンズを作るために、機器を1万分の1ミリ(0.1ミクロン)単位に調整しています。研磨剤入りのケア用品を使ってしまうと、使い方によってはレンズに傷をつけるだけでなく、場合によってはレンズの度数やカーブが変わってしまうことも考えられます。
一般的には毎日のレンズケアを正しく行っていただくことで、たいていの汚れは落ちます。具体的には洗浄液としてハイ・クリーン・PRO、保存液としてモイストワン プラスを使用されることをお勧めします。
一般的に、O2ハードコンタクトレンズに使えるケア用品でしたら、おそらくレンズが劣化することはないでしょう。ただし、次の2点にご注意ください。
①洗浄保存液には、タンパク除去ができるものとできないものがあります。タンパク除去を行わないとレンズの劣化が早まりますので、タンパク除去成分が含まれているものか、タンパク除去をセットで行えるものか、どちらかを必ずお使いください。
②以下の成分が含まれているものは、ご使用をお控えください。
A.研磨剤入りと書かれているもの
B.塩素系の成分が含まれているもの
C.アルコール系溶剤が含まれているもの
使い方を誤ると、レンズ表面が傷ついたり、レンズの劣化や変形、退色を引き起こす可能性があります。
※ケア用品には取り扱い説明が書かれていますので、使用する際はよく読みになってからお使いください。
モイストワンプラスには、洗浄、保存、タンパク除去、抗菌の他に、レンズの表面に汚れを付きにくくする効果もあります。レンズの寿命を少しでも長くしていただくためにも、モイストワンプラスをお使いいただくことをおすすめいたします。
スペアレンズを購入し、いつから使い始めるか決めていないような場合は、送られてきたままの状態(=四角いプラスチックケースに入ったままの未開封の状態)で保管されることをお勧めしています。
保存液につけて保管すると、1週間ごとに保存液をかえていただければならないので、かえって手間がかかります。また交換を忘れてしまうと、ケース内にカビが繁殖したり、保存液の蒸発によってレンズが変形することも考えられます。
乾燥した状態で、高温にならない場所に保管していれば、レンズの品質に影響はありませんし、いつまでに使わなければならないという期限もありません。
ただし、開封してお使いになろうとするときは、念のため、眼科医の検査を受けてから使用されることをお勧めします。また、使用する前に一定の時間を設けることができるならば、モイストワンプラスに一晩浸けてから使われることをおすめします。朝つけた時の装用感が良くなるだけでなく、レンズに汚れがつきにくくなるため、長持ちさせることができるからです。
結論から申し上げますと、届いたまま未開封の状態で保管していただいて大丈夫です。
当社が発送用に使用しているプラスチックケースは、レンズよりも柔らかな材質で作られているので、レンズに傷がつくことはありません。また、出荷する前にはレンズを洗浄し、ほこりなどが入りこまないよう、細心の注意を払って密封しています。
届いたスペアレンズをそのまま保管されるときは、直射日光が当たらない場所に、室温で保管してください。保管する期間が長期に及ぶ場合は、レンズを作られたときと目の状態が変わってしまうこともありますので、念のために眼科で確認してからお使いいただくことをお勧めします。
保管していたレンズをお使いになるときは、使用する前日、モイストワンラスにつけ置きしてからお使いいただくとよいでしょう。
液に浸かっていない状態でレンズが届き、戸惑われたことと思います。
当社では、配送中などに液が漏れたり、レンズが汚染されたりしないよう、レンズを乾燥させた状態で出荷(ドライ出荷)しています。
レンズが乾燥していると、配送の途中でレンズに傷がつくのではないかとのご心配もあるようですがレンズより柔らかい素材で出来たケースを使用しておりますので、ご心配には及びません。また、最終工程時に水濡れを確認するなどレンズを安全にお届けするよう万全な態勢で臨んでおります。
届いた直後に装用すると馴染みにくいのではないかとのご心配もおありかと思いますが、モイストワンプラスで軽くこすり洗いをし、レンズ表面を軽く水ですすいでから装用していただければすぐに馴染んでまいります。
レインボーコンタクトでは製造工程の仕上げ段階として「洗浄」を行い、レンズを出荷しております。ご注文いただいたレンズがお手元に届きましたら、水道水を流しながら軽くすすぐだけで、すぐお使いいただくことができます。
でも、新しいレンズならばなおのこと、レンズに汚れをつきにくくする効果のあるモイストワンプラスで使用前に洗浄していただくことをおすすめします。また、すぐにレンズを装着しなくてもよい場合は、一晩浸け置きすると、さらによいでしょう。レンズの表面に”潤いのベール”がしっかり吸着するので、装用感が一段とよくなります。
コンタクトレンズを何日間か使わない場合は、次の手順でレンズを保存してください。
①レンズを外した後は、「こすり洗い」と「すすぎ」を通常通り行っていただき、洗浄保存液を満たしたレンズケースの中にレンズを入れて保存してください。
②翌朝レンズケース内の洗浄保存液を捨て、レンズとレンズケースの中を流水でしっかりすすぎ洗いしてください。すすぎ洗いを終えた後、レンズケースに洗浄保存液を再度満たし、レンズをホルダーにはめて保存します。ご使用になる時は、レンズをモイストワンプラスでこすり洗いをして、水道水ですすいでから装着してください。
1週間以上使われない場合、モイストワンプラスは1週間に1回以上交換してください。その他の保存液の場合、それぞれに保存手順・方法、保存可能期間が異なります。詳しくは、各保存液の説明書に従って、保存や液の交換を行ってください。
数日ならそのままでも保存しておくこともできますが、浸け置き洗浄で分離した汚れをそのままにしておくと、レンズに汚れが再付着する可能性もありますので、新しい液に取りかえてから保存することをお勧めします。ケースとレンズホルダーを流水で必ずすすいでから、新しい液に入れかえて保存してください。それ以降は、一週間程度そのまま保存できます。
※ケア用品に添付されている取扱説明書に従ってお使いください。
コンタクトレンズを衛生的にお使いいただくためには、レンズだけでなく、ケースもしっかりとお手入れしていただくことが大切です。
ケースのお手入れについては、まず使った洗浄保存液を捨て、ケースの中を水道水で流しながらよくすすぎ、自然乾燥させてください。
ケースの中がしっかり乾燥するまで時間がかかるため、当社のモイストワン プラスのキット商品では、レンズケースを2個用意し、一日ごとに交替しながらお使いいただけるようにしてあります。
十分に乾燥させて使うには、ケースを2個お持ちになって交互にお使いになられることおすすめします。浸け置きのために入れてある洗浄液をケースから出しきった後、水道水を流しながら入念にすすぎ洗いしてください。その後、水をきって乾きやすい場所で自然乾燥させます。
コンタクトレンズ学会では、ケースが雑菌やカビに汚染され、それをレンズに付着させたまま装用して眼疾患が起きた事例を報告し、注意を促しています。一般的に、雑菌やカビは湿度の高い場所で増殖するので、ケースを洗面所やキッチンなど、水回りのそばには置かないようにしてください。
当社では、コンタクトレンズをより安全にお使いいただけるよう、ケアキット類にお付けしているケースを1個から2個に増やし、交互にお使いいただけるよう出荷しています。
レンズケースやホルダーは、朝保存液を捨てた後でケースやキャップの内側のお手入れをしてください。方法は次の通りです。
①レンズを装用したら、ケースの中の保存液を捨ててください。
②次に水道流水でケースやキャップの内側をよくすすぎます。
③すすぎ終わったらケースを自然乾燥させます。
雑菌によるケース汚染を防ぐため、自然乾燥させることが重要です。2本用意し、交互にお使いになることをおすすめします。
ご注意
ケースを洗うとき、石けんや洗剤は使用しないでください。また、熱湯は使用しないでください。お湯で洗う場合は50℃以下にしてください(ケースの変形や変色などを防ぐため)。
ケースに傷がつくと、その部分に、汚れや雑菌、そしてカビなどがつきやすくなります。汚れが目立ったときは目の安全のためにも、ケースの交換をおすすめします。
コンタクトが時々外れにくくなることがあるとのご質問ですが、普段難なく外すことができるならば、目が乾いた状態になっていることが考えられます。
厳密に言うと、ハードコンタクトレンズは涙の上に浮かんでいるのです。ところが何らかの理由で目が乾いてくると、レンズが目に張り付くような状態になり、うまく外せなくなることがあります。
そのような時は、まばたきを数回しっかりと行うか、人工涙液などを点眼し、目を少し潤わせた状態にしてから外してみてください。
ほかにも、指先や目の周りが必要以上に濡れていると外しにくいこともあります。そんなときは、指先や目の周辺の水分を、きれいなタオルなどで拭いてから外してみるとよいでしょう。
※点眼薬を使用する時は、眼科医の指示に従ってください。
さぞ慌てられたことと思います。一般的に、白目は黒目より平らなので、白目の位置にあるコンタクトを上から押さえてしまうと、吸盤のように張りつくことがあります。
レンズがどの位置にあるのか分かりましたら、その部分に触れないようにして、まぶたの上から指で白目の部分を軽く押し、レンズと目の間にすき間を作って空気を入れるようにします。このとき、くれぐれもレンズを押さえこまないよう気をつけてください。
レンズと目の間に空気が入り込めば、レンズを動かすことができるようになります。後はレンズを黒目の位置に戻すだけですから、スムーズに外すことができると思います。レンズを黒目に戻すときは、レンズに指で直接触れないよう気をつけてください。
ただ、気持ちが焦って外せないことがあるかもしれません。どうしても外せない場合は無理して自分で行わず、眼科やコンタクトレンズ取扱店に気軽に行かれることをおすすめします。
※当社のホームページに、レンズがずれた時の戻し方や、レンズを外せない時の対処法などを動画で案内していますので、参考にしていただけると幸いです。
2009年の半ばごろ、左レンズのマークが見えにくいというお声がお客様から寄せられ、どうすればマークを見やすくできるか対策を立て始めました。レンズの強度と品質向上をさらに高めながら行うことなので、とても難しい課題でしたが、2010年半ばにようやく、現在の◎マークにたどり着きました。
しかしながら、まだ見えにくい、とのお声が寄せられているのも事実です。マークを見つけるとき、私たちは通常、レンズを乾いた状態にして、光にかざします。レンズが濡れていると見えにくいからです。レンズの表面が濡れている時はティッシュなどで水分を吸い取るようにします。また、汚れがついていても見えにくくなりますから、そのようなときは汚れを落としてから見るようにします。それでも見えにくいときは、光にかざす角度を変えて見ます。ルーペで拡大して見る方法もあります。いろいろな方法がありますので、ぜひお試しください。
マークは、レンズ周辺から約1ミリ内側の部分にありますが、見つけにくいときは、もう片方のレンズも確認してみてください。
ゴミが目に入ると、確かにゴロゴロしたり、痛みを感じたりすると思います。
それは、ゴミの尖った部分が角膜(黒目)や瞼の裏にあたるからです。
ゴミの尖った部分が角膜に触れると痛さを感じ、涙に浮かんでいると
ゴロゴロした感じ(異物感)になることが多いようです。
コンタクトレンズは、レンズ周辺部を薄くしたり、丸みを持たせたりするほか、
表面をなめらかにしたり、デザインや工程でさまざまな工夫が施されている
から大丈夫なのです。
コンタクトレンズの使い方は人によっていろいろあるので、
必ずしも毎日使わなければならない、ということはありません。
大事なことは、眼の負担を極力減らすことです。 例えば、前日に
レンズをつけず、その翌日いきなり長時間つけるとなると眼に
大きな負担がかかるため、そのような使い方は避けたほうが
よいでしょう。計画的に、毎日少しずつ装用時間を増やして
いくのが理想的です。必要以上に長く装用すると眼の負担が
大きくなるので、必要最小限の使用にとどめるほうがよいと思います。
そのほか、メガネと併用したり、コンタクトレンズを使い分けする
方もいらっしゃいます。眼の健康や年間コストを考慮し、普段お使い
になるレンズはハードに、そして激しいスポーツを行うときなどは
1DAYタイプのソフトレンズをつけるという使い方もあります。
ライフスタイルに合わせて使い分けをすれば、より快適なコンタクト
ライフを送ることができるでしょう。
目の検査は、受診されている眼科医師の指示に基づいて、
必ず定期的に受けてください。
検査を定期的に受けていただくことで、目に何らかの問題が
発生している場合にも早期に発見できることがあります。
コンタクトレンズを装用している人にとって、検査を定期的に
受けていただきたい一番の理由は、自覚症状のない程度の
わずかな眼障害があるときにレンズを装用し続けると症状が
進行し、目に大きなダメージを被る恐れがあるからなのです。
検査を定期的に受けていただくことでメリットもあります。
それはレンズの状態(汚れ、傷、変形など)を点検できることと
、目の状態の記録を残せることです。 健康な目の状態を保ち、
快適なコンタクトライフを送るためにも、眼科医師による定期検査が
必要なのです。
ハードレンズの場合、一般的に2~3年といわれています。
ただし、レンズにつく傷や汚れは個人差(涙の質や量、また、
お取り扱いやお手入れ方法の違いなど)によって大きく異なり、
それが耐久年数を左右します。
アンケートの結果では、ハードレンズをお使いの方が平均で3.3年。
そのうち、レンズの傷などが原因で交換した方(63%)の平均が3.4年。
お客様の眼の状態が変化したという理由で交換した方(37%)の
平均が3.1年でした。
コンタクトレンズをつくり替えるときは、コンタクトをつけずに
行かれることをおすすめします。できれば1日以上外して
おくとよいでしょう。
なぜなら、コンタクトをつけたままでは目の状態を正しく
検査できないことがあるからです。
また、それまでお使いになっていたレンズを参考のために
持って行かれるとよいでしょう。
寝るときは、コンタクトレンズを必ず外してください。
その理由は、コンタクト をつけたまま寝てしまうと角膜に
酸素が届きにくくなるからです。就寝中、まぶ たを閉じて
いるときに角膜に届く酸素の量は、裸眼状態でも起きて
いる時と比べ 1/3くらいに減っています。つまり、コン
タクトをつけたまま寝てしまうと、 角膜が酸素不足に陥り、
眼障害を起こすリスクが高くなってしまうのです。
仕事上など特別な理由によって、コンタクトレンズを一定
期間つけたままにする (連続装用)必要があるときは、
事前に眼科医師の診察を必ず受けて、連続装用 が可能か
どうかの判断を仰ぎ、指示に従ってください。
外国といっても、国や地域によって水質が異なるため、
一概に日本国内の水道の ように安全、安心とは言えません。
国によっては、現地の人は大丈夫でも日本人 が飲んだ場合、
腹痛や下痢などを引き起こすことがあります。
どの国に行っても安全な“すすぎ液”としておすすめできるのは、
生理食塩水と蒸留水です。どちらも日本国内では安価で手に
入るので、外国へ行くことが決まりましたら、予め用意されると
よいでしょう。ただ、生理食塩水を購入するときは処方箋が
必要になりますので、行きつけの眼科で購入目的(海外旅行等)を
説明し、お求めください。蒸留水は薬局等で市販されています。
なお、これらの液体を飛行機に持ち込むとき、機内には100ミリ
リットルまでし か持ち込めませんので、スーツケースに入れて
預けるようにするとよいでしょう。
※生理食塩水、蒸留水については、開封後の使用期限に
ご注意ください。
レインボーの遠近両用コンタクトレンズ「コンフォクレール」は、
ハードコンタクトレ ンズなので乱視を矯正する効果があります。
乱視は大きく分けて角膜(眼球の表面)で発生するものと、水晶体
(眼球内のレ ンズ)で発生するものがあります。ハードコンタクト
レンズは角膜乱視を矯正す る効果が高く、円錐角膜など、不正
乱視の視力補正にも使われます。
コンフォクレールはハードレンズなのですが、しなやかに曲がる
画期的な素材を 使用しています。ただしソフトコンタクトレンズと
比べると、形状保持能力に優 れているため、中等度の角膜乱視
眼であれば十分に矯正できるのです。
レインボーでは、塩素系のタンパク除去洗浄剤や、研磨剤
入りの洗浄液をお使い になることを、すすめておりません。
その理由は、どちらもレンズの表面を傷め てしまい、見え方や
装用感を悪くする可能性があるからです。塩素系のタンパク
除去剤に関しては、成分が強力なため、脱色や退色の事例が
あります。また、研 磨剤入りの洗浄液は、レンズ表面を傷つけ
てしまうだけでなく、繊細に加工され ているレンズカーブや
度数などの「規格」、つまりレンズの“要”を変えてしまう 恐れ
もあります。
強力な汚れ落としの洗浄剤や洗浄液を使って頑固な汚れが
落ちたとしても、レン ズを傷めてしまっては元も子もありません。
レンズのお手入れを、毎日、ていね いに行っていただければ、
それほど汚れを心配する必要はありません。ただ、ど うしても
汚れが頑固で落ちないという場合は、高分子微粒子入り洗浄剤が
市販さ れていますので、ご利用なさるとよいでしょう。
レンズを保存するときは必ず洗浄保存液をお使いください。水道水や
井戸水の中にいるアカントアメーバーなどの雑菌が繁殖し、重い眼障害に
なる可能性があるからです。
洗浄保存液は、こすり洗いを行っても落としきれない汚れを浸け置きする
ことで落とすことができます。また一部の洗浄保存液は雑菌やカビなどの
増殖を防ぐ効果もあります。
ただ、せっかく洗浄保存液をお使いいただいても、ケース自体が汚れていると
雑菌が繁殖する温床にもなりかねません。レンズケースも水道水を流しながら
よく洗っていただき、自然乾燥させるなど、常に清潔を保つようお気をつけください。
使用したレンズを1か月以上使わずに保存する方法はふたつあります。
1.洗浄保存液を定期的に取り替えながら保存する方法
モイストワンプラスの場合は1か月に1度。
その他の洗浄保存液なら1週間に1度が交換の目安です。
2.乾燥状態で保存する方法
①こすり洗いをしたあと、流水でよくすすぎ、レンズケースのなかで
一晩、洗浄保存液に浸けておきます。
②一晩たったらケースからレンズを取り出し、水道水でよくすすいで
ください。
③レンズケースを水道水でよく洗い、自然乾燥させてからレンズを
しまい、保存してください。
レンズのコンディションを保つため、1の方法をおすすめします。
レンズを1週間以上使用しなかったときは、装用する前に眼科で検査を
受けてからお使いください。
コンタクトレンズを利用されている女性のお客様から、
このようなご相談をよくお受けします。コンタクトレンズ
メーカーの立場でいうと、眼の安全や装用感などを考え、
アイメイクは控えめにしていただきたいというお答えに
なりますが、お化粧したいというお気持ちを考え、美容
アドバイザーのご意見も紹介します。
★以下、美容アドバイザーのお話
どちらかというと、先にコンタクトレンズをつけてから
アイメイクしたほうがよいでしょう。理由は、マスカラや
シャドーを施した後にコンタクトをつけるとレンズに汚れが
つく可能性が高いからです。また、アイライナーはリキッドタイプでは
汚れがつきやすいので、ペンシルタイプの方がよいでしょう。
気をつけなければならないのはアイシャドーです。パウダータイプの
シャドーは粉が飛んで眼に入りやすいので、シャドーをつけるときは
クリームタイプのものを薄くのばすようにつけてください。 マスカラは
さらに注意が必要です。特にファイバーが入っているタイプは絶対に
避けてください。マスカラのファイバーが瞼の裏に刺さることがある
からです。どうしてもマスカラをつけたいときは、ファイバータイプや
刺激のある揮発性のものを避け、絶対につけ過ぎないように注意
してください。もっとも、眼の安全のためにはマスカラはしないほうがよいでしょう。
そして、ほんのわずかでも異常を感じることがありましたらアイメイクは
即座にやめて、眼科医の診察をお受けください。
クリアだったレンズが曇るようになってきた理由として、
レンズの表面に汚れや 傷がついていることが考えられます。
レンズに汚れや傷がつくと表面がザラザラ になり、涙の成分や
汚れが付着して、曇りが発生しやすくなります。
このような状態をそのままにしておくと、乾燥感や異物感につな
がることもあり、 不具合は見え方だけにとどまりません。もし
コンタクトを使用中に曇って見づらいと感じたら、まずは瞬きを
意識的に多くするとか、眼科医の指示のもとで点眼 液を使う
ことで改善することがあります。レンズの曇りは、汚れが原因で
あることが多いので、こすり洗いを頻繁に行うだけで改善する
こともあります。
それでも改善しない場合は、処方した施設などでレンズの状態を
検査してもらう ことをおすすめします。検査して、細かな傷や落ち
ない汚れが見つかったときは、 経年変化の可能性が高いので、
新しいレンズに買い替えることをご検討ください。
快適なコンタクトライフを送っていただくためには、毎日、てい
ねいにレンズケ アしていただくことが大切です。それによって、
レンズにつく日々の汚れを落と すことができます。ただ、一方で
目に見えない微細な傷が少しずつ増えていくの も事実です。
個人差はあるものの、レンズの寿命は2~3年ぐらいが目安と
いわ れるのは、そのような理由なのです。
今、不具合を感じていなくても、レンズのチェックを含めて、
定期的に検査をお 受けになることも忘れないでください。
小さな傷といえども、曇り、異物感、乾 燥感、さらには破損の
原因になることもあります。できるだけ長くレンズをお使 いいた
だくためにも、傷や汚れがつかないように、毎日ていねいに
お取り扱いく ださるようお願いいたします。
レンズが変形したり破損したりしないよう、手のひらと指先を使った洗い方を
おすすめしています。
レンズの内側を洗うときは手のひらの“くぼみ”を深くし、レンズが動かない
ようにして、反対側の指先でゆっくりこすっていただくと、きれいに洗えます。
こすり洗いをするときは、指を自分の体側に引くように動かしてください。
いろいろな方向にこすったりすると、レンズが変形したり、破損したりする
原因になりますので、お気をつけください。
1日目は問題なくお使いいただけたとしてお答えします。
コンタクトレンズが曇るのは、表面に汚れが付着して
涙がはじかれるため起こりますので、コンタクトを外して
翌朝つけるまでの間に、何らかの汚れがついたと考えられます。
この状況から考えられる原因は3つあります。
①化粧品、ハンドクリームなどの油脂類
②石けんの残留成分
③涙などに含まれる脂質
最近、特に増えてきたのが①の化粧品、ハンドクリームなどの
油脂類です。
それはこれらの成分が、簡単に洗い落とせなくなっているためです。
今回ご質問いただいた曇りの原因は、①または②の可能性が高いと
思われます。そのため、洗浄液(研磨剤入りを除く)でやさしくていねいに
こすり洗いしてみてください。また、水よりもぬるま湯で洗ったほうが
油脂類は落ちやすいですから、レンズをすすぐときにお試しください。
原因の①~③は、知らないうちにレンズに油脂類がつくため起こります。
レンズに触れる前には手や指を石けんできれいに洗い、すすぎを
しっかり行ってください。
特に最近のハンドソープ類は、手荒れを防ぐために油脂成分が配合
されているものが増えており、よくすすぐことが大事です。
レンズケースやホルダーは、朝、保存液を捨てた後にケースや
キャップの内側をお手入れしてください。方法は次のとおりです。
①レンズを装用したら、ケースの中の保存液を捨ててください。
②次に水道流水でケースやキャップの内側をよくすすぎます。
③すすぎ終わったらケースを自然乾燥させます。
ケースの内側が雑菌に汚染されないよう、自然乾燥させることが
大事です。できればケースは2本用意し、交互にお使いになることを
おすすめします。
★ご注意 ケースを洗うとき、石けんや洗剤は使用しないでください。
また、熱湯は使用しないでください。お湯で洗う場合は50℃以下に
してください。(ケースの変形や変色を防ぐためです)
ケースに傷がつくと、その部分に汚れや雑菌、カビなどがつきやすく
なります。汚れが目立ち始めたら、眼の安全のためにケースの交換を
おすすめします。
ハードコンタクトのレンズケースの交換は、半年から1年を
目安にしてください。早めの交換をおすすめする理由は、
目に見えないほどの傷でも、いったんケース について
しまうと、それが原因で雑菌やカビが発生し、繁殖する
可能性があるからです。ケースに傷がついているのを
見つけたときや、汚れが落ちにくいと感じたときは、
すぐに交換することをおすすめします。
コンタクトレンズ協会や眼科学会によると、洗面所など、
水回りのそばは湿度が高いので保管場所として適して
おらず、ケースそのものが雑菌の温床になることがあると
いう報告もあります。
レンズケースは定期的な交換も必要ですが、毎日の
お手入れも忘れないよう心がけてください。お手入れの
方法は、まずケース内の洗浄保存液を捨て、次に
水道水を流しながらケースの中をよくすすぎ、自然乾燥
させればOKです。普段からケースの中をしっかりお手入れし、
湿度の高くない場所で保管するよう気をつけてください。
レンズの汚れは、体から分泌されるタンパク質・脂質・カルシウムが
主なものです。またそのほかに、化粧品などに含まれる油脂類の
場合もあります。油膜のように見える汚れは脂質かと思われますが、
脂質は温度が低くなると固まる性質があるため、30℃~40℃程度の
ぬるま湯ですすぐと落ちやすくなります。ただし、お湯の温度が
高すぎるとレンズを変形させる恐れがありますので、くれぐれも
温度にはご注意ください。
またレンズのお手入れで、こすり洗いのときに使われる洗浄液は、
高分子微粒子入りのタイプのものを使われることをおすすめします。
いったん汚れがこびりついてしまうと、通常の洗浄では落ちにくく
なりますので、毎日のお手入れをていねいに行うようにしてください。
汚れが付着してしまったレンズが使えるかどうか判断に困ったときや、
お手入れに関してご質問があるときは、レンズを購入なさった施設か、
レインボーのお客様相談窓口(フリーダイヤル:0120-009974)
までお問い合わせください。